Doctor Web Pacific 江川です。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)で表記の情報が公開されましたので、ご紹介します。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)よりAI利用時の脅威、リスク調査報告書が公表されました。
6月5の業界ニュースでは、「米国におけるAIのセキュリティ脅威・リスクの認知調査レポート」を業界ニュースで紹介させて頂きました。
欧米各国では、AIを安全利用するために法制度や評価方法の検討が進んでいます。
日本国内においてもAI事業者ガイドラインの整備や推進体制の検討が進んでおり注目されています。
この報告書では、AIがセキュリティリスクの認識や安全な利用のための組織内の規程や体制がどこまで進んでいるのかをアンケートを実施し取りまとめたものが公表されています。
公表内容の調査結果が以下内容でまとめられています。
1. AIサービスの利用状況
AIの利用状況
生成AI登場によりAIの業務利用は加速している
導入率の高いサービスの業種別利用状況
2. セキュリティの脅威認識
6割がセキュリティ脅威を感じ7割がセキュリティ対策が重要であると回答
3. セキュリティ対策の必要性
AIシステムの堅牢性や個人情報の適切な取り扱いを重要と考えている
4. セキュリティ対策状況
AIの対策状況(規則や体制整備)は規模によりに差がある
5. 生成AI利用の課題と対策状況
生成AIの規則、体制整備状況
生成AIの利用、普及における課題
6. AIサービスを利用しない理由
業務にAIを利用しない理由
AI利用を促進するには業務におけるITの活用とエキスパートの確保が課題
報告書のデータでは、アンケート時にAIを利用している16.2%、予定あり6.3%とまだまだ多くない状況であり、利用目的が明確にあるところからAIが利用されていると感じられた。
AI利用者の6割はセキュリティ脅威を感じているとの回答が有った。
セキュリティの脅威や重要性は感じているものの、AI利用規則や体制は検討中の会社が多く、利用者個人任せの組織が多いことが解かった。
AIを利用してない理由としてセキュリティや安全性のリスクを懸念している回答が25%ほど見受けられたが、そもそもAIが何に利用できるのか、ITを活用できているのか、AIに関するエキスパート(人材)の確保ができていないなどのアンケート結果が目立つ結果だった。
AI技術の利用にあたって、セキュリティの強化は必要になることは当然ですが、管理やルールの明文化、規則の作成など体制づくりが必要と考えさせれる報告書になっております。
詳しくは、ニュース本文をご確認ください。
(ニュース本文は以下をご覧ください)
https://www.ipa.go.jp/security/reports/technicalwatch/20240704.html